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2014年4月 5日 (土)

我が家のマンションの話・・・

3年前、今住んでいる築44年のマンションを購入するとき
不動産屋さんから
法改正のあった”1981年以前に建てられた物件”
に値するこのマンションは
「現行建築基準法上では不適格建築である」旨を
提示されていました。

その時は夫婦で
ほんの一瞬、ほんの少しだけ躊躇したけれど
でも、
当時「ヴィンテージマンション」と謳われて
建築されたこのマンションは、
そのイメージ通りの風格があり、
何と言っても、
もう他では絶対に見つけることができないと思えたほど
私たちが希望する条件をすべて、
本当に何一つ欠けることなくすべて満たしていたので
この部屋に夫婦で一瞬にして惚れこみ
「大地震が来た時は、もうどこに住んでいても一緒だよ」と
言い聞かせ
それよりは、自分たちが気に入った部屋で
気に入った暮らしをしよう!と
腹を括って購入を決めたのです。

不動産屋さんから付け加えられた
「それでも、このマンションは管理組合がきちんとしているので
耐震工事に向けての話は進んでいるようですよ」と
それがいつどのような形で実現するのかも分からない
曖昧な言葉だけを心の片隅に期待として抱きながら。

ところが
いざ、住んでみると
話はあれよあれよと具体化し
私たちが越してくるうんと前から
足かけ8年の準備期間を経て
ついに昨年8月
我がマンションの耐震工事が始まり
実に8ヶ月もの歳月を経て
いよいよこの4月に工事がすべて無事に終了したのです。


そして今日はその祝賀会。
JASOの方々、工事関係者の方々、
エントランスのガーデニングプランナーさんや
管理会社の担当者さん
それに有志で集まったマンション住人
(古いマンションなので大半がおばあちゃんたち)
総勢24名が一階の小さな管理人室に
ギュッと集まり
工事に至るまでのいきさつや
工事の苦労話、
エントランスのデザインに込めた思いなど
なかなか伺うことのできないお話を聞きつつ
住人からはお礼を述べつつの
とても温かい会合となりました。

実際
工事を始めてみると
当時の設計図とは異なる箇所がいくつか発見され
それを改善するための耐震とは別の工事が発生したり
老朽化に伴う
エントランスやその他あちこちの
修繕工事が加えられたりと
当初の予定よりもうんと
大規模なプロジェクトになったそうです。

そのために、この8ヶ月の工事期間
何人の職人さんたちが
このマンションの再生に尽力して下さったことか!!

最終的に生まれ変わったマンションは
耐震委員会に席を置く住人の方々の
強い要望通り
「美しい耐震補強」が施され
真っ白な壁に
鮮やかなブルーに色塗られたブレースが
デザイン性を持った配置で
しっかり建物を支えてくれています。
それはそれは
思わず見とれてしまうほど
モダンで美しい姿です。

JASOさん曰く、
耐震工事に「美しさ」を求められたのは
初めてだとか(笑)

エントランスも、お年寄りに優しい
美しくなだらかなスロープになり
庭には新しく、
幾種類もの草木が植えられました。
これも、長年このマンションに住む
おばあちゃんたちの強い要望でした。
マンションの掲示板に
新しい庭に植えたい草木を募っていたくらいです。

これからまた少しづつ、住人のみなさんで
植樹をしていくそうなので
私もぜひおばあちゃんたちに混ざって
庭いじりをさせて頂こうと思っています。

会の最後に管理会社の方が言っていましたが
既存の分譲マンションでは
実際には住人の方々の意見がまとまらず
なかなか着工までこぎつけられない例が多いそうです。
修繕積立費の増額などもその一要因だそうですが
今回は私たちはそういう事態にはならず
ここでも耐震委員会の方々の各所へのご尽力に
救われたわけです。

「そういう意味で、このマンションは
住人同士のコミュニケーションが
とてもうまくいっているのを感じます」とも
担当者さんは言っていました。

会の始まりには
我が家の上階に住むおばあちゃんが
こう挨拶されていました。
「こんなふうに美しく生まれ変わったマンションに住む私たちも、
それにふさわしく品格を持って暮らしていきたいものです」と。

あのとき”躊躇”に負けず
このマンションに決めて
本当によかったなぁ。
温かい住人同士のつながりのある
とても素敵な環境で暮らせていることを
嬉しくありがたく感じた祝賀会でした。
お土産にいただいた紅白まんじゅうも格別です!

Kohaku1

丁寧に手を入れながら大切に
50年先も100年先も
このマンションが愛され続ける建物でありますように。

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