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2014年5月 3日 (土)

時を経た皿

隔月で開催されている大きな骨董市へ。
国内外から出店された各店の様々なオールドアイテムを
ひとつひとつゆっくり時間をかけて見て回る。

曲がりなりにも「古物商」証明書を所持する者として
骨董市はモノを見る目を肥やす絶好の場。
それはそれは右も左も見逃せない空間。

個人的には
無名でも”味のあるモノ”に
アンテナはピピピと向いて、
「朱色堂akairodo古道具店」ではそういうモノたちを
積極的に置くようにはしているけれど
骨董市では
100年近く前のオールドバカラのデカンタとか
古い時代の古伊万里の染付皿とか
展覧会のガラスケースの向こう側でしか
お目にかかれないようなシロモノが
あちこち目の前に並んでいて
思う存分手に取って
その肌ざわりや、本物の持つ存在感を
たっぷり味わうことができるのである。

それらは
簡単に手に入れられる価格ではないので
購入するのはためらうけれど
本物を見て、触って、愛でるだけでも
とても意義のある経験となる。

さて
こちらのお皿
一目惚れして、値札の0をひとつ見落として
即買いしようと財布を出しかけたところで
5桁目の0を発見し
「そりゃそうだよねぇ、そんなに安くはないか」と
自分で、まだまだな自分を笑いながら
購入を諦めた品。
Modern1

日本が海外への主要な輸出製品として「絹」の生産に力を注いだ時代に
(まさに先日、
富岡製糸場の世界文化遺産登録見通しで話題になっていました)
同じく主要輸出製品として生産に力を注いだのが陶器だそうで
このお皿はまさにその時代に作られたものだそうです。

一度フランスに渡り、
フランスから再び日本に戻ってきた一品だそう。
デザインは海外向け。
どうりで
古さの中に目を引くモダンさがあります。

このお皿、フランスの景色を何年見てきたんだろう。
フランスのどんな食卓を飾ってたんだろう。

新品ではとても醸し出せない「アジ」が、
歴史や国を越え、時を経た深い深い「アジ」が
たっぷり染み込んだ肌触りのお皿でした。

かわいい台形はたぶん富士山を模してるのかな?
裏には凛々しく
「MADE IN JAPAN」の印。

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